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2024年12月4日
パフォーマンスに影響する要素として、「心・技・体」という言葉が広く使われていますが、こちらの図はそれをピラミッドの形であらわしています。
栄養(食事)と休養(睡眠)はカラダづくりの土台(基盤)であり、練習を行う上での準備でもあります。
土台がしっかりしていれば、より強度の高い練習ができるようになり、強い心も養うことができるため、パフォーマンスアップにつながりやすくなります。
反対に、一生懸命練習しているのに、食事がおろそかになってしまうと、「土台」が小さくなってしまうため、心や技術も不安定になり、練習や試合で良いパフォーマンスを発揮することが難しくなってしまいます。
つまり「食べることも練習のひとつ」と考え、日々の食事・栄養面の取り組みを強化することで、それぞれの目標達成の土台作りができるのです。
では、土台作りのために大切な「食事」は、一般の生徒と同じで良いかというと、そうではありません。
サッカーをすることによりカラダが受ける影響は、成長期のサッカー選手の場合、大きく4つのことが考えられます。
①1日に使われるエネルギー量が多い
日常の生活に必要なエネルギーに加えて、サッカーで激しくカラダを動かす分のエネルギーが加わるのでより多くのエネルギーを消耗します。
②筋肉や血液が壊されていく
サッカーをすることによってカラダに刺激が与えられ筋肉などの組織がダメージを受けます。また、酸素を全身に送る血液も同じようにダメージを受けます。さらに、サッカーは相手とのコンタクトや繰り返し行うスプリントなどにより骨や関節に負担がかかるのと同時に、血液中の赤血球が壊されるというリスクもあります。
ダメージを受ける分、カラダの材料をしっかり補っておかないと筋力が低下したり、ケガや貧血などを招きやすくなったりしてしまいます。
③発汗により水分、ミネラルが失われる
汗には体温調節という重要な役割があります。また、汗には水分だけでなくカラダの機能をスムーズに働かせるために必要なミネラルも含まれています。ですから、運動時は適切な水分補給を行わなければ、熱中症や足つり、けいれんなどの症状が起きやすくなるのです。
④成長期は大人より多くの栄養が必要になる
まだ身長の伸びが止まっていない成長期の選手は、「日常生活の分」+「サッカーする分」に加えて、「成長する分」の栄養をしっかり摂らなくてはなりません。成長期の選手は大人よりもたくさんの栄養が必要になるのです。
サッカー選手として、ケガなく高い競技力を維持する為には、
エネルギー、カラダづくり、コンディショニングの材料になる栄養素が必要ですが、その役割を担っているのが、炭水化物、脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミンという5大栄養素です。
エネルギーは主に炭水化物が、カラダづくりは主にたんぱく質が、そしてコンディショニングは主にビタミンがその役割を担っています。
だからと言って、この3つの栄養素だけを摂っていれば良いということではなく、5大栄養素をバランスよく摂取する必要があります。
ですが、毎日毎食5大栄養素のバランスを考えながら食べるのは少しハードルが高いですね。
そこで、誰でも簡単に栄養バランスの良い食事が実践できる、という食事法をご紹介します。
それが、「栄養フルコース型」の食事です。
「栄養フルコース型」の食事とは、①主食②おかず③野菜④果物⑤乳製品 の5つが揃った食事のことです。
毎食、この5つを揃えて食べることで、5大栄養素がすべて摂取できるバランスの良い食事法です。
これさえ食べればパーフェクトに栄養が摂れるという食材や、ひとつの栄養素だけで構成されている食品は存在しません。
だからこそ、いろいろな食品を選んで、それぞれが持つ栄養素を考え、バランスを整える必要があります。
実はこの食事法は、中村憲剛選手も長年実践している食事の摂り方です。
サッカーが上手くなりたい!ライバル選手に勝ちたい!など、皆さんにはそれぞれ目標があるでしょう。
その目標を達成するためには、日々の練習はもちろん、毎日の食事も練習の一環として取り組むことが大切です。